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鈴木和幸 競馬予想学院
日刊現代で本紙予想を20余年にわたって担当。ダービーニュース時代には
TBSのテレビ番組「銀座ナイトナイト」にダービー仮面として出演。メインレース
予想7週連続的中の記録を作った。日刊現代本紙予想では、58年にその日
の全レースを的中させるパーフェクト予想を達成。日刊・夕刊紙の本紙予想では
初の快挙。著書に「競馬ハンドブック」、「競馬・勝つ考え方」、「競馬新聞の見方
がわかる本」、「まるごとわかる 競馬の事典」(共に池田書店刊)、「競馬◎はこ
う打つ」(日本文芸社刊)、「距離別・コース別・競馬場別 勝ち馬徹底研究」(ぱ
る出版刊)など多数。 
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12R パーフェクト予想達成 【伝説の予想師】からの発信
●2009年  鈴木和幸のガッツアングル厳選2鞍
  6月28日 阪神10R 第50回宝塚記念 ◎ドリームジャーニー@着単勝710円
                            馬連(◎△)2630円 馬単(◎△)5310円
                            3連複(◎△○)720円 3連単(◎△○)1万630円
         福島12R 3歳上500万下  馬連(注◎)530円    3連複(注◎△)1190円
        




鈴木和幸のこのアングル
 
 ●第50回の宝塚記念、それ見たことか、やっぱり勝てなかったディープスカイ
 
 上半期を締めくくる最後の大一番、第50回の宝塚記念が終わった。半世紀の歴史を刻んできたこのビッグレースをヒットすることができたのは、ドリームジャーニーに◎を打てたからではない。単勝オッズ1・6倍、圧倒的支持を受けたディープスカイに”危険な人気馬”との警鐘を鳴らし、評価はずばり○までとしたからである。

 それにしても、16戦して11回も負けている、古馬同士の戦いで勝ったこともないディープに、なぜかくも多くの支持が集まったのだろう。いまだに私にはわからない。NHKマイルC、ダービーのGT制覇は、相手に恵まれたものだし、記録だって平凡も平凡。安田記念のウオッカとの4分の3差の勝負!?、これは相手に大きな不利があったから。実際は四位君自身が認めていたように、4馬身も5馬身も離されていたはずの辛うじての2着確保ではないか。本当は勝っていなければならない競馬で、、、。

 いずれにしても、宝塚記念においてディープスカイがズバ抜けた存在でなかったことは確か。何か不利があったとか、惜敗とかではなく、ドリームジャーニーに完敗の3着だったのだから。ディープはまだ4歳、今後さらなる成長をとげ、進化もするだろう。だから、先々のことはわからない。でも、今の時点でものをいうなら、この秋に凱旋門賞挑戦のプランを白紙に戻したということだが、それが正解だと思う。仏GT凱旋門賞は、宝塚記念で完敗した馬が挑戦して勝ち負けできるほど、甘いレースではない。あの無敗の三冠馬、天皇賞(春)も宝塚記念も楽勝して挑んだディープインパクトでさえ勝てなかった、それが世界一を争う、最高峰の凱旋門賞なのだから。

 ●2歳チャンプ・ドリームジャーニーが異例の5歳になっての大成長、この秋はウオッカまで破っちゃうか!?

 記念すべき第50回の宝塚記念を勝ったドリームジャーニーは、朝日杯フューチュリティSの勝ち馬、つまり、2歳チャンピオンである。これは私の記憶なので、記憶違いだったら申し訳ないが、過去、2歳チャンプが宝塚記念を勝ったことなんてあるんだろうか。(実はこれは私の記憶違い。平成9年、当時の朝日杯3歳S馬グラスワンダーが11年に宝塚記念を勝っているとの指摘を7月1日に受けた))。だって、2歳チャンプは仕上がり早とか、どちらかといえば早熟のマイラーが圧倒的に多い。そういうタイプでないと、2歳チャンプにはなれないとの認識からすれば、なおさら2歳チャンプの朝日杯と古馬GTの宝塚記念はつながってこない。

 ドリームは2歳チャンプになったその日から、すでに2年半もの時が過ぎている。この間、たとえば3歳クラシックは皐月賞8着、ダービー5着、菊花賞5着と厳しい道が続いた。それでも、2歳チャンプ=早熟のマイラーの観点からすると大善戦である。いってしまえば、クラシック3冠など勝てなくて当たり前なのだから。

 3歳から4歳の古馬に、時間がたてばたつほど2歳チャンプの道は厳しくなる。オクテの馬たちが日ごとに成長してくるのに、自身の成長はとまってしまうはずだからである。そう考えると4歳になったドリームが小倉記念、朝日チャレンジCを勝ったのは異例のことだし、いわんや、さらに年を重ねた5歳の今年、格調高いGT宝塚記念を制覇する、デビューからここまでの最高のパフォーマンスを演じるなんて、信じがたいことといってもいい。

 私が年ごとに苦戦していくはずの2歳チャンプのドリームが、年ごとに進化を重ね、今年こそ完成の域に達するんじゃないかと感じ始めたのは、今年の3月。そう、中山記念で2着に負けはしたものの、メンバー最速の上がり34秒2でカンパニーをクビ差まで追い詰めたとき。そして、それが確信となったのは、産経大阪杯でディープスカイを破ったあと、天皇賞での3着を見た瞬間だ。どうみてもあの胴が詰まって見える体形のドリームに、3200メートルは長すぎる。私はお恥ずかしいことに△のひとつもつけなかったのに、あわや差し切るかのシーンまで作ったのだから驚きである。結果、最後の最後で脚色が鈍ってしまったのは、これこそ距離が長すぎたためと思っているが、これほどの好走はついに5歳を迎えての本格化があったればこそである。

 もう一度言う、2歳チャンプの5歳になっての本格化、宝塚記念制覇なんて信じがたい。血は水よりも濃いという。そういえば、ドリームの父ステイゴールドは6歳になって初めて重賞(GU目黒記念)を勝ち、競走生活最後となった7歳時にはGU日経新春杯、GUドバイシーマクラシック、そして、現役最終最後の50戦めにGT香港ヴァーズを勝った馬だった。この血を考えると、ドリームに5歳にして本格化といっては失礼ということに。まだまだ進化を続けるであろうドリームジャーニー、この秋の天皇賞ではウオッカまで打破してしまうのだろうか。
                                                         (2009、6、29)






 ●さあ宝塚記念、ウオッカの回避は大正解も大正解!!

 いよいよこの春最後の大一番、第50回の宝塚記念だ。ファン投票断然の第一位・ウオッカが直前になって
回避してしまったのは、ファンの皆さまにはとても残念なことだろう。でも、私個人的には”これでいいのだ”と思っている。これは安田記念の前から言い続けてきたことだが、”宝塚記念は断じて使うべきではない”と。なぜなら今年のウオッカは海外で2戦、そして、ヴィクトリアマイル→安田記念とすでに4戦している。ここまではいいだろう。しかし、このあと宝塚記念というのは牝馬にとってあまりにもローテーションがきつすぎるではないか。夏を休養に充て、秋の天皇賞での連覇をめざしてほしいというのが私の考えである。。

 前走の安田記念が絶体絶命のピンチに立たされる厳しい競馬で、極限の脚を使った。ついぞ見たことのない激走を目の当たりにした。どれほどの体力を使わされたことか、と誰もが感じたと思う。それだけに疲労を回復させるには時間がなさすぎる、宝塚記念にはまさか登録するとはないと考えたのだが、実際には登録。この驚きのなかで思ったことは、”また同じ過ちを犯すのか”ということ。この思いは決して私ひとりではなかったはず。

 思い出そう、一昨年を。63年ぶりの牝馬のダービー馬に輝いて、これで夏休みかと思いきや、1ヶ月と間がない宝塚記念にウオッカは出走してきたではないか。そして、無残にも1番人気で8着、その後、ダービー馬の名を汚すような1年以上も泣かず飛ばずの不振が続いたのは、すべてダービー激走のあとの宝塚記念の無理使いが反動となったもの。この前科があるのにもかかわらず、またしてもお金のために、栄誉のためにウオッカに無理をさせようというのかとの思いである。

 今回、安田記念後のウオッカをずっと観察してきて、軽めの時計1本ださない、だせない(?)ウオッカに過労を感じていた。厩舎サイドからは順調、「出走させる方向で調整しています」とのコメントはでていたが、そんなはずはない、それならなぜ1本の時計もださないんだー。そんな矢先の6月21日、角居調教師から”回避”の表明があったのは周知の通りである。

 ●1本かぶりが予想されるディープスカイは実は危険な人気馬!?

 さて、ウオッカの回避によって俄然人気を集めそうなのがディープスカイである。ウオッカとはこれまで1勝2敗だが、ジャパンCで先着し、負けた天皇賞、安田記念ともその差は1馬身とない接戦、ウオッカ以上との評価をする人もいるくらいだから、ひょっとすると1本かぶりになってしまうかも。

 しかし、このディープスカイ、ウオッカと並び称せられるほどの馬だろうか。なるほど、3歳時にはNHKマイルCとダービーの2つのGTを勝っている。しかし、問題はその中身とその後である。これは以前にも指摘したことだが、NHKマイルの2着馬はブラックシェルであり、ダービーの2着はスマイルジャックであるということ。この2頭はその後1勝もしていないのだから、相手に恵まれてのGT制覇といわれても仕方がないではないか。

 そして、ダービー以降のディープはといえば、3歳馬同士の神戸新聞杯こそ勝ったが、天皇賞(秋)に始まってジャパンC、産経杯、安田記念と善戦はすれど勝ち切るまでには至っていない。もう一度、安田記念を振り返ると不利の連続だったウオッカに対し、ディープはコースどりを含めほぼ完璧に乗って、完敗している。いみじくもレース後に四位が言ったではないか、「ウオッカがまともだったら4、5馬身はちぎられたんじゃないの」と。つまり、ウオッカの敵ではなかったのである。

 それより、見逃してならないのは2着を死守したことではなく、3着ファリダットに1馬身差まで詰め寄られたことではないか。ファリダットはたかだか3勝馬、重賞未勝利馬である。ちなみに安田記念における両馬の上がり3Fはディープ35秒5に対し、ファリダットのそれは35秒3と0秒2速かったのである。しかし、こういう人もいる。「あの日のディープは体重14キロ増で太めが残っていた」と。そうだろうか、私にはびっくりするほど立派な体にはなっていたが、太めには映らなかった。第一、仮に太めが残っていたら、あれだけのレースができるものかといいたい。

 というわけで、今週の宝塚記念、結果として私もディープスカイに◎を打つかもしれないが、その可能性はごくわずか。危険な人気馬とさえみているディープが人気である以上、今年の宝塚記念は大荒れ大波乱の予感がする。ディープのの評価を落としてさてどの馬に◎を打つか。明日、あさっての調教をみて決めたいと思っているが、とてつもない大穴馬の存在があることを最後に記しておこう。 (2009、6、22) 



 ●もう負けてはいけないウオッカ。安田記念連覇のあとは、、、。

 第4回ヴィクトリアマイル、パドックで久しぶりに見たウオッカは、毛づやがひと息で光り輝いてはおらず、この馬独特のしなやかな歩様とまではいかず、この点に多少の不満が残った。しかし、落ち着き払った気配の中に闘志が感じられ、少し余裕があるくらいのふっくらとした馬体、これで馬道でイレ込むことなく本場場にでて、普通に返し馬がやれるようなら勝つなとの判断ができた。

 その返し馬を確認するために、パドックでの最後の周回は見ず、急いで8階の放送席へ。1番、2番、3番の馬が入ってきてもウオッカは姿を見せない。チラリと不安がよぎったが、後方から入場してきたウオッカに気負い込みやイレ込みはない。ダートコースをよぎって本場場に移ってきてもこれは同じ、悠然としている。そして、すぐには返し馬にはいかず、観客に近い外ラチ沿いをゴール板の前までゆっくりと歩いた。ようやく返し馬に移ったときにはほとんどの馬が返し馬を終え、2コーナーの向こうの待機所で輪乗りを始めていた。海上をゆくヨットがごとく、音もなくスーッとダクからキャンターに移ったウオッカ、流れるように軽快だ。もう何も心配することはないー。

 私のこの返し馬観察が終わるのを待っていた知人の一人が聞いた。
  「ウオッカどうですか」、にっこり笑って、少し力みながら私は答えた。「ぶっちぎるよ」。

 レースの結果はご承知の通りである。7馬身差をつけてゴールした時計は、レースレコードを0・1更新する1分32秒4.前半の5F58秒7のこのクラスのマイル戦としては遅い流れにもかかわらず、これだけの時計になったのはもちろんウオッカの脚力が際立っていたから。ちなみにレースのラスト3Fは11秒2、10秒8、11秒8の33秒8。ウオッカのそれは33秒4である。2着馬、3着馬の上がりが34秒6、35秒2でしかないのと比べれば、いかにウオッカの脚力がケタはずれだったかがわかる。

 次走は安田記念、男馬が相手となるがそんなことはウオッカには関係なし、宿敵ダイワスカーレットはもはや引退してしまったのだし、もう負けることはないのではないか。問題は毛づやなども良化して、今回よりさらにいい状態で出走できると思われる安田記念のあと。さしずめ宝塚記念でGT3連勝を狙うのだろうが、それは安田記念が終わってから考えるべきこと。私なら宝塚記念には目もくれず、そのまま休養に入って秋の天皇賞連覇を目指す。海外で2戦してきたのだし、その反動をどこかで出さないためにもこのローテーションが望ましい。おそらく、ウオッカも今年いっぱいで引退だろう。最後の年に向けてもう負けないウオッカであってほしい。無理のないローテーションで体調さえ普通であれば、負けることはない。天皇賞の連覇、2年連続の年度代表馬をが待っている。
                                                        (2009、5,19)

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